| 交通事故の損害賠償額はどのように算定されるのでしょう |
交通事故にあうとほとんどの場合、任意保険会社から連絡がきます。そして担当者と示談交
渉をすることになります。場合によっては、保険会社は被害者がまだ治療をしている最中に
治療を打ち切り、早く示談しようとして、病院に問い合わせるなど、何らかの働きをしてく
ることかもしれません。
しかし、まだ自分がまだ治っていない、もっとよくなると思っている時は、示談せず、医師
と相談して、示談時に清算されますので、必要ならば健康保険などを使って治療に専念した
方がいいでしょう。
交通事故の示談をする時期は、治療終了後か、後遺障害が確定した時です。
交通事故の損害賠償額は重傷か軽傷か後遺障害が残るかどうかで変わってきます。まず、軽
傷よりも重傷の方が損害賠償額は高額になり、後遺障害が残る場合は遺失利益の分だけ、さ
らに高額になります。
ただし、被害者に過失があった場合には過失相殺されます。
過失相殺は損害賠償額の全額から過失の割合に応じて減額されますので、一割割合が違った
だけでも大きな金額となるといえます。
また、交通事故の賠償金の基準は、自賠責基準・任意保険基準・裁判所基準の三つがありま
すが、任意保険会社と示談交渉をするにあたり、保険会社は「適正な支払い」という前提で
自社の支払基準をベースに計算して金額提示してきますが、提示された金額は、裁判所基準
と比較すると低く抑えられている場合がほとんどです。けれども、計算の根拠をしっかりと
確認せずに、本当の請求額を知らないまま、「そんなものかなぁ」「ちょっと低いかなあ」
と思いつつも、示談してしまう人が多いようです。
このような事態を避けたいならば、示談書に印鑑を押す前に「任意保険会社から提示された
損害賠償計算書は適正な支払であるか」を客観的に判断してくれる専門家に相談することを
お勧めします。
どちらにしても、保険会社から「示談」の打診があったら、算出した金額とその根拠を聞い
て自分で、または専門家に相談するなどして、内容をしっかりチェックしましょう。
交通事故で相手に損害を与えた場合は、加害者は被害者に対して損害賠償をしなくてはなり
ません。 一方、被害者は加害者に損害賠償を請求する権利があります。
原則的には
{(積極損害+消極損害+慰謝料)×過失割合}
で算定します。
ここから「交通事故によって入ってきたお金」を差し引いたものが、最終的に受け取れる金
額となります
■損害賠償請求は誰にすればいいのでしょうか?示談交渉の相手は誰?
本来は、被害者が加害者に直接請求するものですが、加害者が示談代行付の任意保険に加入
しているときは、相手は損害保険会社です。これは、保険会社が加害者の代理人として、被
害者と損害賠償の示談交渉することを認められているからです。相手側は加害者なのに、保
険会社が守っているという現実があります。
加害者が任意保険に未加入の場合や示談代行付の保険でなければ被害者が加害者と直接交渉
することになります。
■損害は誰が証明するのでしょうか?
被害者の交通事故により損害がもうこれ以上増えないという状況になれば、被害者は加害者
損害保険会社と示談交渉に入ることができます。
法律では、事故で痛い目にあっている被害者側が立証しなければならないことになっており
損害を立証するためにややこしい書類を自分でそろえなければなりませんが、相手が任意保
険に加入している場合は、大体は保険会社が算出した「あなたに支払う損害賠償額はこうな
ります」といった明細を送付してくることが多いでしょう。
被害者がその内容で納得するのであれば、サインして示談は成立します。
提示された損害賠償金額に承諾できなければ、損害賠償額について文書または直接交渉を続
けることになります。
■誰が損害賠償請求できるのでしょうか?
損害賠償請求は被害者本人が加害者本人に請求するのが原則です。しかし、被害者が死亡し
ている場合は相続人、被害者が未成年者の場合は親が法定代理人として請求します。
※被害者が死亡した場合に、親族は被害者本人の慰謝料請求権を相続し、なおかつ親族固有
の慰謝料請求権をもつことになります。
■損害賠償の算定基準はどうなっているのでしょうか?
損害賠償を算定するのは以下の3つの基準があります。
@自賠責保険基準・・・被害者にとっての最低限の補償です。
100%の過失あるいは重過失による減額がない限り、支払限度額の範囲内で支払われます
A任意保険基準・・・各保険会社が独自の基準を定めています。
自賠責保険を基準にして、若干の上乗せをした金額となっているようです
B裁判所(弁護士会)基準・・・3つの基準の中で一番高い基準です。
損害賠償の補償額については 、自賠責保険基準が最も安く、裁判所基準が最も高いです
どの基準で示談するかによって、被害者の受け取る損害賠償額が全く違ってきます
■損害賠償の範囲と内容はどうなっているのでしょう?
傷害事故における損害賠償は「財産的損害」と「精神的損害」とに分類されます。
「財産的損害」は治療関係費等の「積極的財産的損害」と休業損害や逸失利益の「消極的
財産的損害」とに分類されます。
一般的に被害者と加害者・損害保険会社の中で争いが多い損害項目は、休業損害・障害慰謝
料・後遺障害慰謝料・遺失利益などです。
■損害賠償の時効はどうなっているのでしょう?
法律で定める時効期間が経過すると、その権利が消滅してしまうことを消滅時効といいま
す。交通事故のような不法行為の時効は「損害及び加害者を知った時から3年です。但し、
保険請求の時効は2年なので注意が必要です。
治療が長引いた場合の時効は、主治医から治癒・症状固定と診断された時から保険会社に対
して2年・加害者に対して3年です。
■損害賠償は怪我が治るなど事故による損害額が確定してからでないと請求
できないのでしょうか?
交通事故で被害を受けたら損害賠償の支払いを受けることになりますが、あくまでも事故に
よる損害金額が決まってからのことになります。では、怪我で入院したり治療を受けた場合
には、治療の経過に応じて支払いを受けることができないのでしょうか?
この場合は、最終的な損害金の請求は事故により損害額が確定してからでなければできませ
んが、損害金のうちの、治療費・付添看護費・入院雑費通院交通費・休業損害については、
治療の経過に応じて途中で請求することもできます。
■加害者が交渉に応じてくれず、全く損害賠償が得られない場合は
このような場合は加害者の自賠責保険から仮渡金や内払金を受け取ることができます。また
直接、加害者の自賠責保険に「被害者請求」を行うことも可能ですので、この手続きを行い
ましょう。
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