後遺障害等級認定・自賠責保険請求(被害者請求)手続き・異議申し立て 兵庫県加古川市 行政書士中野智子事務所

後遺障害等級獲得や異議申立書の作成・後遺障害慰謝料や逸失利益の計算をサポート 症状固定についての解説
後遺障害と逸失利益の計算
行政書士による交通事故の保険金請求や増額・後遺障害等級獲得・異議申し立て(異議申立書作成)のご相談
保険会社から提示された損害賠償計算書に記載された逸失利益ははたして妥当なのかお悩みのあなたをサポート


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 後遺障害によって労働能力が低下したと認められた場合、働けなくなったことによ
 る減収分を逸失利益として請求することができます。逸失利益は原則「等級が認定
 された後遺障害」と「死亡事故」に対して支払われます。



逸失利益


逸失利益とは、交通事故で負傷した被害者に後遺障害が残り、労働能力を失うか低下してし
まった場合に事故がなければ得られたであろう将来の利益のことをいいます。
但し後遺障害の等級が認定されたとしても、すべてにおいて逸失利益が認められるとは限り
ません。
具体的には、顔の傷跡や手足の醜跡や歯が折れて義歯を入れた場合などが当てはまります。

仕事の内容によっては等級認定がされても、収入が変わらない場合もあったり、被害者が努
力して後遺障害をカバーして収入減とならない場合もあるでしょう。
このような場合は、逸失利益がないとされても「収入面で変わりなくても他の生活面で逸失
利益がある」「逸失利益が認められない分を後遺障害の慰謝料アップして対応してほしい」
などの交渉をすることをお勧めします。

逸失利益の計算式


原則として、基礎収入に労働能力の喪失割合をかけて、これに喪失期間に対応するライプニ
ッツ係数をかけて算定します。

  
年収×労働能力喪失率×就労可能年数に対応するライプニッツ係数
 

    
労働能力喪失率とは   ライプニッツ係数とは

■年収400万円の35歳のサラリーマンが交通事故による後遺症で、第9級10号
(神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に
制限されるもの)に認定された場合の逸失利益の計算方法

 

第9級の労働力喪失率は 35%
第9級の自賠責保険の後遺障害保険金は 616万円
35歳に対応するライプニッツ係数は 15.803
  
以上の点から逸失利益は
400万円×35%×15.803=2,212万4,200円

但し、第9級の自賠責保険額は逸失利益と慰謝料を合わせて上限616万円なので、差額の
1,596万4,200円は加害者の任意保険か加害者本人の自己負担で支払うことになりま
す。

■年収400万円の35歳のサラリーマンが交通事故による後遺症で、第5級8号
(両足の足指を全部失ったもの)に認定された場合の逸失利益の計算方法

第5級の労働力喪失率は 79%
第5級の自賠責保険の後遺障害保険金は 1,574万円
35歳に対応するライプニッツ係数は 15.803
  
以上の点から逸失利益は
400万円×79%×15.803=4,993万7,480円

但し、第5級の自賠責保険額は逸失利益と慰謝料を合わせて上限1,574万円なので、差額
の3,419万7,480円は加害者の任意保険か加害者本人の自己負担で支払うことになり
ます。

■18歳未満の未就労者の逸失利益の計算方法
症状固定時10歳の男子が交通事故による後遺症で、第9級15号(1足の足指の全
部の用を廃したもの)に認定された場合の逸失利益の計算方法


第9級の労働力喪失率は 35%
男子全年齢平均賃金は 550万3900円
10歳から67歳までの57年に対応するライプニッツ係数は 18.761
就学期間である10歳から18歳までの8年に対応するライプニッツ係数は 6.463

以上の点から逸失利益は
18.761-6.463=12.298
5,503,900×0.35×12.298=23,690,436円と

労働能力の喪失期間


労働能力の喪失が認められる期間(就労可能年数)は原則として18~67歳とされており
症状固定と診断された日から67歳までの期間によって逸失利益が算出されます。

労働能力喪失期間の始期は、症状固定日です。
労働能力喪失期間の終期は、数楼可能年限である67歳です。
67歳を超えた者や67歳に近い者の場合は、平均余命の1/2を就労可能年数とすること
が多いようです。

但し、障害の内容と部位、年齢によっては労働能力喪失期間を引き下げて対応される場合
(つまりより短く限定される場合)もあります。
例えばむちうち症と認定された場合、
12級で3~5年、14級の場合は2~3年と短縮される傾向があります。

逸失利益計算のための収入額の基準


有職者
 原則は事故前1年間の実収入額となりますが、現実収入額以の収入を将来えられる立証が
 できれば、後遺障害確定時の年齢に対応する年齢別平均給与額とすることも認められてい
 ます。

 
事故前1年間の収入減を立証することができる35歳未満の者の場合
 「事故前1年間の収入額」「全年齢平均給与額の年相当額」「年齢別平均給与額の年相当
  額」のいずれか高い額

 
事故前1年間の収入減を立証することができないの者の場合
 35歳未満の者は、「全年齢平均給与額の年相当額」「年齢別平均給与額の年相当額」の
 いずれか高い額
 35歳以上の者は、「全年齢平均給与額の年相当額」を収入額とすることができます。
 会社役員については、原則は労働対価分が逸失利益と認められます。

幼児・学生・主婦等の場合
 賃金センサスの産業計・企業規模計・学歴計・男女別の全年齢平均給与額とします。
 大学生の場合は、大卒の賃金センサスを用います。中学生や高校生の場合でも、被害者の
 進路希望や成績や学校の進学率などから、被害者が大学に進学する可能性が立証されれば
 大卒平均賃金を基礎とします。
    
 有職主婦の場合は、実収入が賃金センサスの平均賃金を上回る場合は実収入を基礎とし、
 下回る場合は賃金センサスの平均賃金を基礎とします。
    
 高齢の家事従事者は、その家事労働で家族が利益を受けている場合は、どの程度家事労働
 を行っていたかにもよりますが、逸失利益が認めれられる場合があります。
 ただし、一人暮らしの無職の高齢者が家事を自分でこなしている場合は、他人のために家
 事労働をしていることにならないので逸失利益は否定されます。
 
 高齢者で事故当時に就労して現に収入を得ていた場合は、実収入を基礎として逸失利益を
 算定しますが、無職であった場合は、就労の蓋然性から判断したするため通常は難しくな
 ります。

その他働く意思と能力を有する者
 「全年齢平均給与額の年相当額」を上限とします。

外貌の醜状態による逸失利益


顔面の醜状が労働力に影響を及ぼすか、逸失利益を認めるかについては、判例も分かれてお
り、労働能力に影響がないとして逸失利益を認めず慰謝料のみを認めたものや、労働能力の
逸失を認め、逸失利益と慰謝料を認めたものがありますが、なかなか認められにくいといえ
ます。

尚、外貌(頭・顔面・頸部のように日常露出する部分など)の醜状について
著しい醜状の場合→男子12級・女子7級
単なる醜状の場合→男子14級・女子12級
とされています。眉毛や頭髪に隠れるものは含まれません。

慰謝料額については、一般的には男女の別・未婚か既婚か・若年者か成人か老人か・年齢や
職種や就労の状態・醜状が残った部位や程度、などによって差異がみられます。
若年者の場合は比較的認められる可能性が高いため、程度が重い場合は特に、請求しておき
ましょう。



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